企業の動き【2013年5月】

世界初、枚葉オフにVOC処理設置 ◆水上印刷

水上印刷は3月27日、今年2月に世界で初めてVOC(揮発性有機化合物)処理システム「NI005」を搭載したオフセット枚葉印刷機を同社多摩工場に設置し、稼動を開始したと発表した。同システムによりインキ洗浄時のVOC濃度は、1,189ppmC(処理装置入り口)から47ppmCにまで減少。同社では今後、他機への設置も検討し、労働衛生対策を強化していく。VOC処理システムは光触媒技術を使った吸着分解フィルターと、気化ガスを水に溶かすスクラバーでVOCを効率よく処理。愛媛大学逸見研究室と愛媛県産業技術研究所が2003年から製紙スラッジの有効利用技術の一環として開発した光触媒技術でVOCを効率的に吸着する酸化チタン・ゼオライト複合体技術を応用している。

フォトグッズサービスを開始 ◆金羊社クリエイティブ

金羊社クリエイティブワークスは4月1日から、コンシューマー向けのフォトグッズ製造サービス「picmic」を開始した。「写真は『撮る』だけでなく『使う』ことが面白い!」をコンセプトに、写真データを使用して、自分で自由にデザインした本やアートキャンバスなどのフォトグッズを制作できる。A5ブック、スクエアブック、アートキャンバスをラインナップ。今後、等身大切り抜きポスターや缶バッジなどを追加する予定。

世界8地域に組織再編 ◆ミューラー・マルティニ

ミューラー・マルティニグループ及びミューラー・マルティニジャパンチェアマンのルドルフBミューラー氏がこのほど来日し、4月11日、東京都板橋区のミューラー・マルティニジャパン本社で開いた記者会見で、日本を含む世界の市場の状況、新たな製品構成、地域グループネットワーク体制の再編などについて説明した。製品構成については国内で①中綴じ機「プリメーラ・スタンダード」、②中綴じ機「プレスト・デジタル」、③全自動無線綴じ機「パンテーラ・デジタル」の3製品を中核に展開。組織的には地域別に各国の拠点をネットワーク化し、北欧、南欧、ドイツ、西欧、北米、ラテンアメリカ、アジア太平洋、中国圏の8つの地域組織に編成した。各国の拠点は引き続き、営業及びサポート活動を展開するが、地域単位で活動を統括し、情報を共有化。よりきめの細かいユーザー支援体制を構築していく。

ケーブルテレビで紹介 ◆ムトウユニパック

ムトウユニパックが1月29日から1週間、東京都江東区・中央区のケーブルテレビ局東京ベイネットワークの「これいち」で紹介され、好評だったことから4月末まで全国ケーブルテレビで放映されている。「これいち」では、他社にない珍しい取り組みをピックアップ。同社の武藤佳資社長が行っている、結婚を控えた社員カップルへ結婚に対する心を伝授する会食や、社員の中学生以下の子どもを対象とした子女教育セミナーが紹介されている。

折込チラシサービスを開始 ◆ラクスル

ラクスルは、4月1日から、新聞折込広告の印刷から配布までを一貫して提供するサービス「ラクスル折込チラシ」を開始した。新サービスは、同社が運営するオンラインの印刷代理店「ラクスル ザ・プリントエージェンシー」で、新聞折込広告の印刷と配布を一度の発注で出来るもの。サイト上で、印刷物の仕様(サイズ、色、紙種)と配布の計画(地図上での配布範囲、新聞銘柄など)を選択するだけで簡単に発注できる。

DI事業をブラザー工業に売却 ◆コダック

4月15日、米国イーストマン・コダック社は、同社の特定資産であるドキュメント イメージング事業について、ブラザー工業に約2億1,000万ドル(売却完了日における最終調整を実施予定)で売却することで合意に達した。ブラザー工業は、同事業のサービス収入の収益繰り延べによる負債約6,700万ドル(2012年12月31日時点)も引き受ける予定。コダックのドキュメント イメージング事業は、法人顧客向けのスキャナーをはじめイメージ キャプチャ ソフトウェアおよび関連サービスなどの幅広いソリューションを網羅している。

東京サイトに研究開発棟新設 ◆コニカミノルタ

コニカミノルタは、東京サイト八王子敷地内に研究開発新棟を建設する。新棟は4月中に着工し、来年4月の竣工を予定。地上7階、延床面積約4万㎡を予定する新棟は、同社最大規模の研究開発施設となる。

IJの外販事業を強化 ◆リコー

リコーは産業分野における印刷需要拡大への対応を狙い、インクジェット関連技術の外販事業を強化する。これまで国内外のグループ会社に分散していた関連事業を機能統合し、グローバルにワンストップでユーザーのニーズに対応していく。同事業における売上は、2016年度に300億円規模を見込む。

電子ブックのポータルサイト ◆広真社印刷社

香川県さぬき市の広真社印刷社は4月1日、香川県に特化した電子ブックのポータルサイト「KAGAWA eBOOKS」をオープンした。「KAGAWA eBOOKS」は香川県内の自治体や企業が発行する印刷媒体を電子ブック化して紹介している。地域特化の電子ブックポータルサイトにすることで、香川県住民やその地域に関心を持つあらゆる人に暮らしに役立つ情報や観光の魅力を周知する。主な掲載物は自治体広報誌をメインに無料で公開。自治体発行の刊行物は重要な情報であるにも関わらず、発行部数が限られているため、全ての人が閲覧できなかった。そうした課題に対し、電子配信することで県内のほぼ全ての自治体広報誌が閲覧できる。

イベント情報&業界ニューストップへ