業務上でのスマホ利用が3割弱
リッチコンテンツの普及がモバイル市場を押し上げる?
市場調査やマーケティングなどを行うIDCジャパンでは、「2013年国内BYOD利用実態調査」を行っている。BYODとは、「従業員の私物のモバイルを企業・教育機関・官公庁・自治体のシステム、あるいは契約しているクラウドサービスにアクセスして、企業利用ポリシーに準じて認めた従業員が業務で利用すること」であり、それに反して「企業が業務において、私物端末の使用を許可しない状況で、従業員が使用するケース」をシャドーITと表現して報告している。
それによると、業務上のモバイルの利用率は、スマートフォンが29.2%、タブレット19.3%、モバイルPC19.6%、携帯電話39.1%と利用率が進んでおり、さらにはシャドーITの割合に至ってはそれぞれのデバイスで約6~8割りに上るという。なお業務上、最もユーザー数が多いのは携帯電話だが、業務使用率が最も多いのがモバイルPCで、成長率が最も見込めるのがタブレットとしている。デバイスが何であるにせよ、タブレット端末やスマートフォンの登場により、モバイルの活用にさらに拍車がかかっている。
また日本写真印刷が独自に公開している生活者マインドについての調査データ「裏づけくん アカデミック」でも、スマートフォンなどのEC市場の動きについて報告している。それによると、全体の60%の人が携帯電話は生活の必需品であると回答しており、スマートフォンについては、市場の成長期が予測される臨界点をすでに越えていると分析している。
これまでモバイルコマース市場の拡大を阻害してきた「画面の大きさ」という要因も、タブレット端末の登場でクリアされつつある感があり、動画などのリッチコンテンツの浸透によって市場の拡大が見込まれている。モバイル市場を意識したコンテンツビジネスの時代が到来している数値である。