企業の動き【2013年11月】
スマホでシールを発注 ◆コスモメディアサービス
「みんなの名刺」「のぼりショップドットコム」など特化型の印刷通販サービスを展開するコスモメディアサービスはこのほど、新サービスとして、iPhoneアプリ「みんなのシール」の配信を開始した。「みんなのシール」は、写真画像を指でなぞってシールを作り、iPhoneから注文することができる印刷サービスアプリ。タッチパネルをなぞって自由自在な形のシールを作ることができる。サイズはB5(182×257㎜)。最大シールカット数は25カットまで。シールサイズは最小15×15㎜から最大150×150㎜まで対応する。価格は525円。
博物館収蔵品をデジタル化 ◆凸版印刷
凸版印刷は、独立行政法人国立科学博物館と、ITを活用した楽しく学べる科学教育展示の普及を目指し、体験型科学教育コンテンツを開発・活用する共同事業を推進。国立科学博物館の収蔵品をモチーフに、自然科学をテーマとしたデジタルコンテンツを共同で開発した。国内外の博物館や集客施設などでのデジタル展示や3D複製、電子書籍・教材などへ活用・展開できる科学教育コンテンツとして2013年11月初旬より販売を開始する。共同事業では、国立科学博物館が収蔵品資料の提供と学術的監修を、凸版印刷がデジタルコンテンツ化と製品の販売を行う。
柏データセンターを竣工 ◆大日本印刷
大日本印刷は、高度化する企業の情報化ニーズと、安全なICTサービス利用に対する生活者ニーズに対応した、ICTビジネスの事業基盤として「DNP柏データセンター」を2013年10月25日に竣工し、今年12月に稼動を開始する。このデータセンターは、高いセキュリティと耐震性、環境負荷低減に対応し、日本ユニシスのエンタープライズ・クラウド技術を導入した最新鋭のデータセンター。第一弾サービスとして、顧客企業のICTビジネスを支援するクラウドサービス「MediaGalaxyクラウド」を開始する。
地域のポータルサイト開設 ◆秋田協同印刷
秋田協同印刷株式会社は、11月1日に秋田県内の刊行物や情報誌などに限定し、無料で電子書籍化、さらに掲載を1つのWEBサイトに集約したポータルサイト「akita ebooks」(アキタイーブックス、http://www.akita-ebooks.jp/)をプレオープンする。グランドオープンは同年12月1日の予定。同社では秋田県の活性化の一助となるよう社会貢献活動も兼ね、電子書籍が印刷業の新しい切り口になることを期待し、電子書籍化・掲載・閲覧無料のポータルサイトを立ち上げた。また、各都道府県の地域特化型電子書籍ポータルサイトのサークルである「Japan ebooks」に加盟し、将来的には全国47都道府県が連携をし、観光誘致など、秋田県の活性化や発展に寄与していくことを目指す。
相模原工場建設に着手 ◆共同印刷
共同印刷は、9月1日、機能性チューブ製造の拡大のため神奈川県相模原市の相模原工場建設に着手した。相模原工場は、同社の取引先である日本ゼトックの工場建設用地に隣接。新工場建設により、チューブ製造と日本ゼトックにおける充填・包装とを一体化させた共同生産体制を実現する。新工場は高水準な衛生環境を整える予定で、チューブ製造の能力アップはもちろん、両社技術の融合で顧客の多彩な要望に応えていくことを目指す。2014年3月末に竣工、4月よりテスト生産を開始して5月に本格稼働を予定。
沼津工場をリニューアル ◆図書印刷
図書印刷は生産体制の最適化を図り収益力の強化を目的に主力工場である沼津工場を大幅にリニューアルした。また物流の合理化や耐震対策も強化し最新設備を新設。工場再編に伴って東京都北区の城北工場の廃止、図書製本を今年3月で吸収合併して沼津工場に集約する。またニューブックシステムとして高速両面オフセット輪転機(乾燥装置付)、無線綴機、オフセット枚葉印刷機(1/1)2台を新設した。
紙検索アプリのiPhone版 ◆三菱製紙
三菱製紙は、印刷用紙の情報を目的別に応じて検索できる、Apple社『iPhone(iPodTouch)版』アプリケーション「P-Point(ピーポイント)用紙の便利箱」を開発し、業界初公開した。同社では、2011年9月にAndroidスマートフォン対応版のダウンロードサービスを開始し、ビジネスユースを対象として好評を得ている。今般、スマートフォンで人気の高いiPhone(iPod Touch)版のアプリを開発することで、特にデザイナー層の拡大を図る。作りたいモノから紙を選ぶことができる具体的な入口ボタンの配置やiPhoneユーザーになじみ易いインターフェースの設計など改良されている。
事業戦略を説明 ◆コダック
コダックは、9月3日に米国のイーストマン・コダックが組織再編の最終段階を完了し、連邦破産法第11章(チャプター11)から脱却したことを発表したのを受け、9月10日、東京都千代田区のベルサール神保町で、「新生コダック事業戦略説明会」を開催した。説明会にはイーストマン・コダック社アジア・パシフィック地域最高責任者のロイス・レベーグ氏、コダックの藤原浩社長が出席。新生コダックとしてのグローバルおよび日本市場でのビジネス戦略のビジョンを語った。
主力製品がGデザイン賞 ◆コニカミノルタ
コニカミノルタの情報機器事業の主力製品であるカラー複合機(MFP)「bizhub(ビズハブ)」シリーズ5機種とプロダクションプリント分野向けデジタル印刷システム「bizhubPRESS(ビズハブプレス」シリーズ2機種、及び回診用デジタルX線画像診断システム「AeroDR(エアロディーアール)ポータブルソリューション」と診療所向けデジタルX線画像診断システム「Unitea α(ユニティアアルファ)」が、公益財団法人日本デザイン振興会主催 2013年度グッドデザイン賞を受賞した。
ハイデル・フォーラムが盛況 ◆HDF21
ハイデルベルグ社のユーザーで構成される「ハイデル・フォーラム(HDF)21」は10月3日、東京・品川のグランドプリンスホテル高輪で第16回全国大会・高付加価値セミナーを開催した。昨年9月にハイデルベルグ社最高経営責任者に就任したゲーロルト・リンツバッハCEOが出席し「ハイデルベルグ社は最新技術、サービス、優秀な人材を通じて日本のハイデルベルグユーザーを支援する」と日本のハイデルユーザーにメッセージを贈った。冒頭に塚田会長は「印刷マーケットは高付加価値のビジネスにシフトしようとしている。マーケティングの手法も変えなければならない」と挨拶した。
プライベートショー開く ◆ハイデルベルグ・ジャパン
ハイデルベルグ・ジャパンは、10月2日から4日まで、品川の本社ビル内にある東京カスタマーケアセンターで「プライベートショー2013」を開催し、LEDを採用した新しいUV乾燥装置「DryStar(ドライスター)UV LED」を世界初公開した。
ビジネス説明会で戦略語る ◆日本HP
日本ヒューレット・パッカードは10月2日、JGAS2013に併せ、東京ビッグサイト会議棟で「HPグラフィクスソリューションビジネス説明会」を開き、同社のデジタルプレスとワイドフォーマットのビジネス展開について解説した。デジタル印刷の市場について、同社の小池本部長は「最近、商業印刷の印刷会社が、パッケージ分野やサイン&ディスプレイなどに参入する傾向にある。市場のトレンドを見ると、アナログの分野はこれから開拓する余地があり、市場成長性からもデジタルの市場が立ち上がっている」と指摘。特にラベル・パッケージの分野は強いトレンドを示し、グラビア市場のデジタル化が進んでいると説明した。
全国大会が盛況に ◆レディバードクラブ
大日本スクリーンとメディアテクノロジージャパンのユーザーで構成する「レディバードクラブ」の全国大会フューチャービジョンセミナーが10月1日、ホテルニューオータニ東京で開かれ、講演と対談で有益な経営情報が提供された。基調講演では「変わらなければ生き残れない」を演題に畑村創造工学研究所代表で工学院大学教授、東京大学名誉教授の畑村洋太郎氏が講演。対談ではイオンEコマース事業最高経営責任者でイオンリンク社長の小玉毅氏とシンクタンク・ソフィアバンク代表の藤沢久美氏が、流通業のネット利用と印刷会社への期待について意見を交わした。