身に付ける電子デバイス
メガネ型、時計型が商品化へ
9月4日、ベルリンで開催された家電見本市の開催に先立ち、韓国のサムスンは、身に着ける電子端末"ウェアラブルデバイス"を発表した。製品は時計型の「GALAXY Gear」。9月25日から発売するという。
GALAXY Gearは時計版の部分がディスプレイとなり、電子メールや各種情報が表示され、通話も可能だ。写真も撮影できる。重量は73.8gで一般的な時計と変わらない。
ウェアラブルデバイスはグーグルが眼鏡型のスマートグラス「グーグルグラス」を開発中。実際の空間を見ながら、関連した様々な情報を重ね合わせることができる拡張現実(AR)の利用は、スマートフォンよりも適していると考えられる。写真や動画の撮影機能も搭載されそうだ。
アップルコンピュータも時計型のデバイスでウェアラブル市場へ参入するものと見られている。まさにかつてのSFの世界が現実となったようだが、実際に通話する姿を想像すると、子供のころにSFごっこをしていた世代としてはちょっとこそばゆく感じられる。
矢野経済研究所の「スマートグラスとスマートウォッチに関する調査結果2013」によると、2013年のスマートグラスの世界市場規模はメーカー出荷台数ベースで45万台を見込んでいる。2014年末以降、参入事業者の本格的な市場参入が始まるとみられ、2016年の出荷台数は1,000万台を予測する。また、2013年のスマートウォッチの世界市場規模はメーカー出荷台数ベースで1,000万台。2014年以降、他業種からの参入が見込まれ、2016年の出荷台数は1億台を予測している。
次から次へと登場する新しい電子端末。メディアの世界のめまぐるしい変化はこの先も続くだろうが、印刷業者がからんでいける余地はどれだけあるのだろうか。