糸かがり機(糸とじ機)thread sewing machine
機械による糸かがり。巻頭の折丁から順に機械的にとじられる。とじ糸の本数は本の大きさによって増減する。とじ糸の種類には、木綿糸・ナイロン糸・合繊糸などがある。糸の太さ(番手)加減は、本文の紙質坪量(kg)、本文のページ数によって決める。糸番手は40番手、60番手、70番手、80番手の4種類の中から選択する。とじ糸はとじ穴2カ所で1本として数える。
<糸かがり機の構造>
- 糸巻きホルダー=円錐状に巻いた糸を乗せる台。
- 自動給紙装置=丁合いされた折丁をボックスの中に積み、ゴムの吸盤を使って1枚づつ引き出す装置。
- 給紙ホッパー=給紙装置から送られた折丁を、折りの中央から広げて鞍掛けコンベアーに落とす装置。
- 鞍掛けチェーンコンベアー=山形に作られた鞍掛けの中央に、チェーンコンベアーを通してホッパーから落とされた折丁を、往復鞍掛け装置まで送る装置。とじ機械の入口には折りの背を安定させるため、押さえローラーと送りローラーが装着されている。
- 針胴=糸針と掛け針を2本一組として固定し、掛け針を半回転させるためのギヤーが取り付けられている。
- 往復鞍掛け部=山形に作られた金属板で、針を通す穴が2カ所一組・8カ所に開けられている。内部には折丁の背にさ窄孔する突き針が2本一組で装着され縫い糸を掛け針に絡ませる鍵が、左右に往復運動するように装着されいる。
- ストッパー=往復鞍掛け板が取り付けられ、本の大小によってとじ糸の本数を増減するための位置を決める装置。
- 排出部=糸とじされた本をコンベヤーシステム・パレタイザー等を採用し、糸かがり工程をライン化した生産システムもある。