企業の動き【2019年07月】

内覧会でワンストップ工場を披露 ◆三進社

ワンストップサービスで印刷の製造を受注している三進社は、6月13日と14日の2日間にわたり、東京都墨田区の業平工場で、リョービMHIグラフィックテクノロジーの菊全判5色機「RMGT1020ST-5+LED-UV」の実機内覧会を開催した。顧客先や関係者など2日間で220名が来場し、同社が力を入れている石灰石から生まれた素材LIMEXへの印刷実演など、最新の印刷生産工場が披露された。

モネの幻の大作を推定復元 ◆凸版印刷

凸版印刷と国立美術館 国立西洋美術館(国立西洋美術館)は、クロード・モネ「睡蓮、柳の反映」の欠損箇所の推定復元を実施し、完成させた。同復元画像は、6月11日から国立西洋美術館で開催している企画展「国立西洋美術館開館60周年記念 松方コレクション展」に合わせて公開されている。同復元画像の色彩はAI技術で推定されている。

ハイデル機導入で起動式を開催 ◆アイワード

北海道のアイワードは、「ハイデルベルグXL106-8P」カットスター付の2号機を導入し、6月17日、同社石狩工場において起動式を開催した。起動式で奥山社長は、「さらなる高品質と生産性向上、本づくりの先にある課題解決に向けて全力で取り組みたい」と、ブック印刷の自動化と改革の決意を明らかにした。また起動式に合わせて石狩工場内に開設した「アイワード歴史館・図書室」も披露した。

プリンターの新製品で生産性向上 ◆リコー

リコーは5月30日、モノクロプロダクションプリンターの新製品で、コピー/スキャナー機能も搭載した「RICOH Pro 8320S/8310S/8300S」と、プリンター機能のみの「RICOH Pro 8320Y/8320HT/8310Y/8310HT」のあわせて5機種7モデルを発売した。新製品のフィニッシャー機能に搭載した2段シフトトレイは、排紙トレイの紙の量を検知して自動的に排紙先を切り替え、大量部数でも印刷を止めることなく連続印刷することが可能となっている。

Harlequin RIP新バージョン発表 ◆グローバルグラフィックス

Harlequin RIPの開発元であるグローバル グラフィックス ソフトウェア社はこのほど業界最速のデジタル印刷機をドライブするプリントエンジン『Harlequin RIP』のバージョン12.1を発表した。  新バージョンにはラベルとパッケージワークフロー用の新機能、特にテクニカルマーク処理に関する新しいISO標準への対応、また高いデータスループット要件を満たすために複数RIPインスタンスを走らせる必要があるシステム用の拡張サポートが導入された。

欧文スーパーファミリーを発表 ◆モリサワ

モリサワは、200書体を持つ欧文スーパーファミリー「Role」を5月29日に米国でリリースした。「Role」は、Serif(セリフ)、Sans(サンセリフ)、Slab(スラブセリフ)、Soft(ラウンデッド)の4つのスタイルと、Text(本文用)、Display(小見出し用)、Banner(大見出し用)の3つのサイズシーンに最適化されたデザインのバリエーションを持つ。各書体最大9つのウェイトが用意されたファミリーは合計200にもおよぶ。ラテンアルファベットを用いる98言語に対応する文字セットProで提供され、高度なタイポグラフィを可能にする様々な OpenType 機能が搭載されている。

プライムファイア106導入へ ◆共進ペイパー&パッケージ

共進ペイパー&パッケージはこのほど、ハイデルベルグ社のB1インクジェットデジタル印刷機「プライムファイア106」の導入を決定した。同社は、神戸市に本拠地を持ち、全国5工場、タイ1工場で紙器・段ボールケースを製造、販売している。豊富な形状の型を保有しているほか、抜き型の自社製造で様々なニーズに応えている。2013年には欲しい箱を〝欲しい時に 欲しい量だけ 欲しい価格で〟をコンセプトに「ハコプレ」を開設。現在はPOPや紙袋、ギフト向けオリジナルパッケージにサービスを広げている。

新社屋2020年7月に竣工 ◆水上印刷

水上印刷は東京都新宿区の本社社屋の建て替えに着手した。新社屋は4階建てで延べ面積1,310㎡。竣工は2020年7月を予定している。現社屋は1985年に建設され、今年で34年となる。この間、同社では多摩工場、ロジスティックセンター、あきる野フルフィルメントセンター(るのパレット)を建設。印刷事業を核に様々なサービスを提供する「フルサービス カンパニー」へと業態を変革し、近年はクリエイティブとICTの人材採用を進めている。新社屋竣工で、点在していたオフィスを統合し、クリエイティブとICT、モノづくりの融合を一層促進していく。

反転機構付リスロンGX40P発表 ◆小森コーポレーション

小森コーポレーション(KOMORI)は、菊全判オフセット枚葉印刷機リスロンGX40に、新たに反転機構付リスロンGX40Pをラインアップした。KOMORIは、リスロンGX40シリーズに、両面ワンパス印刷とストレート多色印刷を1台で実現し、高い生産性と収益性を可能とする反転機構付リスロンGX40Pを発表した。用紙反転部は、圧胴・渡し胴・反転胴ともすべて倍胴の「3本倍径渡し胴」により紙にストレスがないKOMORI独自の胴配列を採用。また、作業環境の負荷低減はもとより、省エネ・省スペース・省廃熱を実現している。

AIで校正・校閲作業の省力化 ◆DNP

大日本印刷(DNP)は、印刷物等の制作の際に、法的な表示が義務付けられている事項や成分内容等が、正しく表示されているかチェック・確認する校正・校閲作業にAI(人工知能)を活用して省力化する取り組みを強化していく。今回、各業界で共通して遵守すべきルールを知識データベースとして標準実装し、そこに各企業の独自ルールを組み込むだけで、企業ごとに最適化した校正・閲覧が可能となるSaaS型サービスの開発に向けて、企業13社とともに合同検証を実施する。

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