業界の動き【2019年07月】

「人材確保等支援助成金」を創設 ◆厚生労働省

厚生労働省は、今年4月1日から、中小企業に対する時間外労働の上限規制導入に伴い、働く環境の見直しを行っている企業を支援するための「人材確保等支援助成金(働き方改革支援コース)」を創設した。支給対象となるのは、労働者災害補償保険の適用事業主であり、小売業、サービス業、卸売業、その他の業種のいずれかに該当する事業主。

新聞用紙を段ボール原紙に切替え ◆王子製紙

王子製紙は、これまで新聞用紙を生産してきた北海道苫小牧市の苫小牧工場で稼動する抄紙機N-5号マシンを改造し、段ボール原紙、クラフト紙の製造に切り替える。実施予定が2020年度上期。稼動は2021年度を予定している。目的は国内需要の構造変化への対応。また、徳島県阿南市で印刷用紙(塗工紙)を生産している富岡工場の9号マシン、9号コーターを停止する。実施予定は2019年度末。

IoT活用の調査報告書を発表 ◆日印機工

日本印刷産業機械工業会は、「平成30年度 IoTを活用した印刷産業機械の次世代技術に関する調査研究報告(Ⅱ)」を発表した。同調査研究では、IoTなどの技術をどのように活用し、新たな付加価値を創造、提案するべきかなどを印刷産業機械の製造者が検討した結果をまとめている。同書は、第1章「調査研究の目的と概要」、第2章「印刷産業機械業界のIoTを活用した取り組みの方向」、第3章「今年度の調査研究のまとめ」から構成される。例えば第2章3節1項では、「IoTプラットフォーム(共通機能)構築に必要な環境整備」として、日印機工の取り組みを提案している。

はばたく中小企業事業者発表 ◆中小企業庁

中小企業庁は、ITサービス導入や経営資源の有効活用等による生産性向上、積極的な海外展開やインバウンド需要の取り込み、多様な人材活用や円滑な事業承継など、様々な分野で活躍する中小企業・小規模事業者を選定する「はばたく中小企業・小規模事業者300社」を発表した。印刷関連会社からは、株式会社ユーメディアや進和ラベル印刷株式会社、株式会社ウエマツ、株式会社大川印刷、株式会社ミヤギパッケージなどが選定された。

カーボンオフセット6,000t達成 ◆日本WPA

日本WPAは、平成21年から会員企業向けにカーボンオフセット事業を展開しており、今年3月、そのオフセット量が6,000tに達したことを記念して、6月6日、東京・目黒のホテル雅叙園東京で開催された第9期定期総会において、優秀会員企業4社を表彰した。日本WPAは、水なし印刷によるVOC排出量の削減とカーボンオフセットによるCO2排出量の削減(相殺)に取り組み、環境に配慮した印刷物の普及・拡大に努めている。