紙の出版物販売額は1兆2,921億円(5.7%減)

電子出版はコミック等好調で11.9%増の2,479億円

 全国出版協会が発行する出版月報では、2018年の出版物の販売概況を発表している。それによると、2018年の書籍・雑誌を合わせた出版物の推定販売金額は前年比5.7%減の1兆2,921億円で、2005年以降減少が続いている。
 販売金額の内訳は、書籍が同2.3%減の6,991億円。雑誌は同9.4%減の5,930億円だったが、2年連続の2桁マイナスは免れた。雑誌の内訳は、月刊誌が同9.3%減の4,844億円、週刊誌が同10.1%減の1,086億円だった。
 書籍は、児童書、ビジコン書は前年並みだったが、文芸、実用、文庫、新書など主要ジャンルのマイナスもあって、前年を下回った。2016年に書籍が雑誌販売額を上回って以降、その差は年々開いていたが、2018年には1,061億円にまで拡大している。
 推定販売部数は、書籍が同3.4%減の5億7,129万冊。雑誌は同11.2%減の10億6,032万冊だった。金額返品率は、書籍が前年より0.4ポイント下回り、36.3%。新刊・重版ともに市場に見合った適正部数の送品が徹底され、4年連続で改善している。
 一方、2018年の電子出版市場規模は前年比11.9%増で2,479億円となった。内訳は、電子コミックが同14.8%増で1,965億円、電子書籍(文字もの)が同10.7%増の321億円で、電子雑誌が同9.8%減で193億円となった。成長を続けていた電子雑誌だが、初めて前年割れとなった。
 コミックは17年後半から海賊版サイトやリーチサイトの影響で伸びが鈍化したが、4月に政府が主要な海賊版サイトへのブロッキングを促し、海賊版サイトの代表格である「漫画村」も閉鎖され、コミックの売れ行きが回復した。紙とデジタルを合算した出版物全体では、1兆5,400億円(同3.2%減)だが、紙のみでは同5.7%減であり、電子が引き上げた格好だ。

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