電子出版市場が2,000億円に迫る

コミック、書籍が2桁増、雑誌は減少

 全国出版協会・出版科学研究所は、2018年(1~12月期累計)の出版市場規模について発表している。それによると、電子市場は11.9%増の2,479億円に上った。なお、紙と電子を合わせた市場規模(推定販売金額)は前年比3.2%減の1兆5,400億円だった。
 電子出版市場の内訳は、電子コミックが前年比14.8%増の1,965億円、電子書籍(文字もの)が同10.7%増の321億円、電子雑誌が同9.8%減の193億円だった。
 電子コミックは2017年後半から海賊版サイトやリーチサイトの影響で伸びが鈍化したが、4月に海賊版サイトの代表格である「漫画村」が閉鎖。それ以降、売り上げは復調傾向にある。
 電子書籍については、ライトノベル系の作品のほか、紙媒体として売れ筋だったビジネス書や実用書、写真集の電子版についても売れており、着実に伸びている。
 電子雑誌においては、定額制雑誌読み放題サービス「dマガジン」(NTTドコモ)の会員数が2年連続で減少したことが影響し、1割近いマイナスとなった。
 なお電子出版市場は今後もゆるやかな拡大基調であることが見込まれており、他の調査では2022年度には2017年度の1.4倍の3,500億円程度になるとの予測もある。
 一方、紙の出版物(書籍・雑誌合計)の推定販売金額については、前年比5.7%減の1兆2,921億円で14年連続のマイナスとなった。内訳は、書籍が同2.3%減の6,991億円、雑誌は同9.4%減の5,930億円である。書籍は児童書、ビジネス書が前年並みだったが、文芸、実用、文庫、新書など主要ジャンルがマイナス。雑誌は月刊誌(ムック、コミックスを含む)が同9.3%減、週刊誌が同10.1%減。定期誌は好調なジャンルが見当たらず、グッズ付録や一部アイドルを起用した雑誌が単号で売れる傾向が続いている。

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