出版ブランド開設サービスを提供

ネットからもリアル書店でも個人出版が可能に

 株式会社インプレスR&Dは、個人が自身の出版ブランドを用いてAmazon.co.jp上でPOD(プリント・オンデマンド)出版できる「出版ブランド開設サービス」を提供している。今年4月からはサービスがバージョンアップされ、三省堂書店が店頭で行っている1冊から印刷・製本して販売する“オンデマンドサービス”を利用した販売オプションが追加された。これにより、オンラインだけでなくリアル書店(三省堂書店)でも、個人の本が販売できるようになった。
 「出版ブランド開設サービス」は、Amazon.co.jpが提供するPOD出版サービスにおいて、個人が出版物を独自ブランドで販売できるサービス。POD出版のサービスを活用することで、本の在庫を持つことなく販売できる。個人だけでなく、団体等でもISBNを取得して、本格的な出版が行える。同サービスは、2017年10月にスタートし、すでに16の新しい出版ブランドが誕生しているという。
 なお、出版ブランドは独自に指定ができ(開設費5万円)、Amazon.co.jpでの出版にかかる追加費用は発生しない(三省堂書店・楽天ブックスでの販売は有料)。冊子の判サイズは新書判・B6判・四六判・A5判・B5判・レター判・A4判の7種類を用意している。本文印刷はモノクロのほかカラー印刷もサポート。販売価格は、1円単位で設定でき、支払いは販売価格から「印刷費」と「販売手数料」を引いた全額を受け取れる。出版前に見本書籍を作成できるオプションなどの支援サービスも用意している(同サービスは日本図書コード管理センターでISBN出版社記号を取得した人のみ利用できる)。デジタル印刷システムが登場して、1部から本を製作できる仕組みが本格的に動き出している。出版に限らず、様々な分野で個人ブランドが手軽に制作・販売できる時代が到来している。

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