企業の動き【2018年5月】

北越コーポレーションに ◆北越紀州製紙

 北越紀州製紙は7月1日付で、6月下旬開催予定の第180回定時株主総会で「定款一部変更の件」が承認されることを条件に、社名を「北越コーポレーション」に変更する。今回の社名変更については、今後、同社グループの事業領域をさらに進化・拡大させ、グループ全体がグローバル企業として持続的な成長を果たすためのものと理由を挙げている。

オリジナルメモ帳に商品追加 ◆アーリークロス

 アーリークロス(宮城県仙台市)はこのほどネット上でオリジナルメモ帳が作れる印刷通販サイト『メモ帳王国』に、新商品『一筆箋』を加えた。また『片くるみメモ』の6商品について10,000冊までのロットに対応した。同サイトでは『くるみメモ』や『クロス巻きメモ』など様々な形状のメモ帳商品を揃えている。今回、短辺187サイズ・170サイズ、長辺187サイズ・170サイズの『一筆箋』(30枚綴り)を追加した。また、『片くるみメモ』のA6サイズ、B7サイズ、A7サイズ、スクエア75サイズ、スクエア85サイズ、スクエア100サイズのロットを10,000冊までに拡大した。

3Dプリンタ増設、ビジネス拡大 ◆ホタルコーポレーション

 ホタルコーポレーション(大阪市住之江区)はこのほどミマキエンジニアリング社製フルカラー樹脂3Dプリンタ『3DUJ-553』2号機を導入し、生産力、瞬発力を大幅に強化させた。同社は螢印刷のグループ会社で、3D造形サービス、UVインクジェットプリンタ出力サービス、レーザー加工、治具製作を展開している。今年2月には世界遺産『軍艦島』のフルカラーで精密な3Dプリント作品を発表し、注目を集めている。増設した『3DUJ-553』は、1,000万色超のフルカラープリントと透明表現が可能。同社では二次元データやゲーム用3DCGデータからの3Dプリントまでもサポートしている。

オリジナル絵本の新刊本 ◆石田製本

 石田製本(北海道札幌市)は同社オリジナル絵本サイト『いしだえほん』で、戸田忠一著の絵本第3弾『おおむかしのじょうもんじん』の販売を開始した。ストーリーに応じて絵本の中に絵を描くことができるもので、ホワイトボードマーカーを利用すれば何度でも描いたり消したりできる。同社は1936年に創業した製本会社で、『まごころをこめた本づくり』の方針で道内を中心に製本需要に応え続けている。現在はアルバムやフォトブックなどを受注。2016年12月にオリジナル絵本サイトを開設している。

健康経営で融資受ける ◆朝日印刷

 朝日印刷(富山県富山市)は日本政策投資銀行(DBJ)から「DBJ健康経営(ヘルスマネジメント)格付」に基づく融資を受けた。「DBJ健康経営格付」融資は、独自の評価システムにより、従業員への健康配慮の取り組みが優れた企業を評価・選定し、その評価に応じて融資条件を設定するという、「健康経営格付」の専門手法を導入した世界初の融資メニュー。同社は医薬品向け印刷包材で国内シェアトップを誇る。

大型出力のWebショップ開設 ◆アライデザイン工芸

 アライデザイン工芸は、屋内外の大型幕やバナー、フラッグ、各種看板用の素材へのプリント出力と加工に特化したWebショップ『インクジェットパートナー』をオープンし、サービスの提供を開始した。同社は静岡県の看板製作業者として1968年に創業。屋外広告や看板をはじめ、各種印刷物の製作、販売、施工の経験や技術、ノウハウを培ってきた。このほど、国内有数の高性能設備をフルに活用し、屋外広告や看板、大型幕などあらゆる素材への出力や加工に対応した新たなサービスを開始した。『インクジェットパートナー』では大ロットをはじめ、1個から極小ロットも受け付ける。

アレグロ無線綴じ機導入 ◆日宝綜合製本

 日宝綜合製本(岡山市)とミューラー・マルティニ ジャパンは4月10日、岡山県瀬戸市の日宝綜合製本長船工場に『アレグロ無線綴じ機』が導入されたと発表した。『アレグロ無線綴じ機』は各部が独立駆動するモーションコントロールと丁合機、綴じ機、三方断裁機が一ヵ所で制御できるラインコントロールなどで、セットアップ時間を短縮する最新機。日宝綜合製本ではPUR製本仕様として稼動させ、主に商業印刷系の多品種・小ロット生産で利用していく。日宝綜合製本は無線綴じ機17台、中綴じ機25台を有する製本会社。

ポスター専門ショップ3号店 ◆BSクリエイト

 BSクリエイト(大阪府大阪市)が運営するポスター印刷専門店『ポスターラボ』は、2018年夏、神奈川県の横浜エリアに大阪、東京に続く3号店を開店する。ポスターラボは"早く""安く""高品質"なポスター印刷サービスを提供するショップ。個人ユーザーを中心に需要を広げている。今後は神戸、名古屋、福岡、広島、宮城、北海道への出店を計画している。

ネットでオリジナルノート ◆青葉印刷

 青葉印刷(広島県福山市)は、自社のインターネット通販サイト『まねきノート』で、デザインテンプレートと企業のコンテンツを組み合わせてオリジナルノートが制作できるサービスを開始した。『働き方改革シリーズ』、『ミッションステートメントシリーズ』、『周年行事シリーズ』の3シリーズから提供し、顧客のニーズに応じてデザインテンプレートを追加していく予定。新サービスでは表紙デザインとデザインテンプレートと組み合わせてオーダーするオリジナルノートを提供する。サイズはB5判。100部、41,800円(税別)から。

肉眼と異なる情報を撮影 ◆SO-KEN

 SO-KEN(大阪府箕面市)は4月19日、スマホやカメラでフラッシュを当てて撮影することで、肉眼で見ている物と異なった情報を保存することができる業界初の印刷サービス『フラッシュプリント』の受注を開始する。『フラッシュプリント』はフラッシュを当てることで、印刷された絵柄と異なる画像が撮影できるもの。SNSを通じて写真をシェアする機会が増加しており、広告やプロモーションとしての利用を見込む。日本創発グループ傘下のグループ会社で受注する。

書籍配送に飲料物流網利用 ◆大日本印刷

 大日本印刷とグループ会社のトゥ・ディファクトは、大日本印刷の清涼飲料事業関連会社の幸楽輸送と協力し、3月29日よりハイブリッド型総合書店「honto」の通販ストアで注文された書籍の一部の配送に、清涼飲料の物流網を活用する。物流業界の人手不足による過重労働などが社会課題となっている中、今回、複数の企業が協力しながら共に成長する"エコシステム"により物流負荷を軽減する取組みを推進する。

AI活用したデジタルサイネージ ◆大日本印刷

 大日本印刷とグループ会社のインテリジェント ウェイブ(IWI)は、AI(人工知能)を活用して生活者が発した自然な会話の中から質問の言葉を分析し、その意図に沿った情報を選択して表示するデジタルサイネージシステムを共同で開発した。システムは両社のAI技術を活用して人間が話す言葉から質問内容を理解し、回答データから最適なものを生成・検索するシステムと、市販のスマートスピーカー、デジタルサイネージを連携させたもの。画像や文字の認識、自然言語処理を活用した情報構造化技術を用いたもので、Webサイトやマニュアルなどの多くの情報から、質問への応答に必要な情報を短時間に高精度で生成し、その生成したデータを蓄積する。

江差町のVRコンテンツ ◆凸版印刷

 北海道江差町は、凸版印刷の協力のもと、北海道で初めて日本遺産に登録された同町の往時の街並みを楽しめるVR(バーチャルリアリティー)コンテンツ『江差の五月』を制作した。凸版印刷が2016年より提供する体験型VR観光アプリ「ストリートミュージアム」で公開している。江差町は、江戸時代後期には材木の積出港として、またニシン漁の盛地として隆盛を極め、数多くの北前船が行き交い、多くの荷物とともに各地の文化を運んだ。往時の様子は「江差の五月は江戸にもない-ニシンの繁栄が息づく町」と題したストーリーにより、2017年4月に北海道初の日本遺産に認定されている。

守谷第一工場に軟包装棟が完成 ◆共同印刷

 共同印刷は軟包装事業の戦略的拡大のため2017年4月から建設を進めていた、生活・産業資材部門の主力工場である守谷第一工場(茨城県守谷市)の軟包装専用棟が3月末に完成し、本日、竣工式を行った。完成した新棟は、食品安全マネジメントシステムFSSC 22000の認証取得を視野に入れた国内最新鋭の生産環境を構築し、顧客に安心・安全な包装材料を提供する体制を強化。また、軟包装の製造工程のひとつであるエージングを自動ラック化することで物流効率を向上させたほか、高断熱仕様の外壁やLED照明、高効率の空調機の採用などで省エネルギーを推進している。

カタポケで東京防災電子版配信 ◆モリサワ

 モリサワは、東京都が発行する防災ブック『東京防災』電子版を、iOS・Androidアプリ『Catalog Pocket(カタポケ)』で配信開始した。『東京防災』は災害に対する事前の備えや発災時の対処法などの情報を分かりやすくまとめた防災ブック。カタポケから配信される電子版のテキストは、可読性に優れたモリサワのUD(ユニバーサルデザイン)書体で表示され、テキストの拡大や音声読み上げにも対応している。スマートフォンやタブレットで手軽に見ることができ、端末に保存することで電波の届かない状況でも閲覧することができる。

フォントグッズの販売を開始 ◆モリサワ

 モリサワはこのほど、モリサワストアで「MORISAWA TYPE PRODUCT」のオリジナルグッズの販売を開始した。「MORISAWA TYPE PRODUCT」は、モリサワの書体と日本のものづくりへのこだわりを融合させたオリジナルグッズを制作するプロジェクト。日本語フォントのデザインや品質、機能性に優れた日本文化の素晴らしさを世界に発信していく。同プロジェクトは、グッズの個性に応じて「MORISAWA TYPE PRODUCT KURO」と「MORISAWA TYPE PRODUCT SHIRO」の二つの企画で商品化を進める。第一弾ではMORISAWA TYPE PRODUCT KUROでアロマスティック「hibi×モリサワ 書体で感じる日々の香り。」、MORISAWA TYPE PRO DUCT SHIROでブックマーカー「活字ブックマーカー×モリサワ」を発売する。

大黒印刷に新断裁システム ◆KOMORI

 小森コーポレーションはこのほどポストプレスブランドApressiaシリーズの新製品である断裁システムApressia CTXシリーズの販売を開始し、大黒印刷(京都府綴喜郡)が販売1号機となるApressia CTX 115を導入したと発表した。KOMORIの断裁システムApressia CTX 115は、断裁時に発生する切りくずをテーブルから自動的に取り除き、コンベアなどを使用して収集する「AWR(自動切りくず除去機能)」の搭載が可能。大黒印刷ではAWRに加え、静電気の影響で断裁刃に付着する切りくずをエアで吹き飛ばす「エアパージ」オプションで断裁工程の自動化・省力化と安全性向上を図った。

ラインアップをGモデルに統一 ◆KOMORI

 小森コーポレーションは、A全判オフセット枚葉印刷機のラインアップであるLITHRONE A37、LITHRONE G37の2機種を統合し、LITHRONE Gモデルに一本化し、デザインも一新する。KOMORIは、LITHRONE A37、LITHRONE G37のA全判機2モデルを全世界で既に累計350台以上販売し、好評を得ている。IGASイヤーである2018年、この2機種を統合し、LITHRONE Gシリーズとして一本化する。

コルブス製品を継続 ◆ミューラー・マルティニ

 ミューラー・マルティニグループ チェアマンのルドルフ・ミューラー氏がこのほど来日し、4月10日の記者会見で先般発表した製本機メーカーのコルブス買収について言及した。ミューラー氏は「ランデン(ドイツ)では250人を超える人々を、ミューラー・マルティニとは別の独立事業部として採用した」と述べた。ミューラー・マルティニは、コルブスの無線綴じ機と上製本機の製造とサービスを継続するともに、新組織にコルブスのサービス技術者を採用。両社の主要機器の販売を継続するとともに、年間2、3台の製造にとどまる機械は今後、統合を検討する。国内ではエスケイセールスがコルブス製品を取り扱っているが、日本法人のミューラー・マルティニ ジャパンでは円滑な移行によるサポートを保証するため、エスケイセールスと協議を重ねていく。

イベント情報&業界ニューストップへ