SNSを駆使するチームパシュートタイプ

7年連続売り手市場続く

 産労総合研究所は「2018年度(平成30年度)新入社員のタイプ」を発表した。「新社会人の採用・育成研究会」が2018年度新卒者の採用・就職と特徴に関して、2018年度の採用・就職支援活動などを踏まえてまとめたもの。
 2018年度の新入社員は少数の仲間同士でSNSを活用し、綿密な情報交換で協力関係を構築し、内定というゴールを目指したという点から、「SNSを駆使するチームパシュートタイプ」となった。
 厚生労働省と文部科学省の調査によると、今春の大卒新入社員の内定率は91.2%(2月1日時点)で調査開始(平成9年3月卒)以来の最高値であるという。平成23年3月卒の77.4%から7年連続増加しており、売り手市場であることがわかる。
 一方で厚生労働省「新規学卒者の離職状況」を見ると、有効求人倍率が上昇に転じた平成22年以降、大卒新入社員の3年以内の退職も30%台で推移している。日本生産性本部が実施する新入社員意識調査では「買い手市場」では新入社員の本音が見えにくいが、「売り手市場」になると顕在化する傾向にあり、入社後は、社員の定着に向け、個々の資質を見きわめた丁寧な育成が必要となるという。
 また日本生産性本部で長年実施してきた新入社員を対象にした就労意識をテーマとする調査は2003年以降、現代コミュニケーション・センターが引き継いだ。同調査では、平成29年度新入社員のタイプは「キャラクター捕獲ゲーム型」だった。それは、比較的容易に捕獲(内定)出来た一方でレアキャラ(優良企業)を捕まえるためにネット・SNSを駆使して情報収集し、スマホを片手に東奔西走しなければならない。飽きやすい傾向も(早期離職)見られ、モチベーションを維持するためにも新しいイベントを準備して、飽きさせない注意が必要と分析している。

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