企業の動き【2018年3月】

プログラム教育サービス本格化 ◆大日本印刷

 大日本印刷は、思考力や判断力、表現力など、新しい時代に求められる能力を育む教材やサービスなどを提供する「新たな学び」事業を本格化する。その一環として、2020年度から小学校で必修化されるプログラミング教育に対応した指導教材「Switched on Computing(スイッチトオンコンピューティング)日本版」を開発し、2018年春に提供を開始する予定。

伸縮自在のディスプレイ ◆大日本印刷

 染谷隆夫博士(東京大学大学院工学系研究科・教授)を中心とした東京大学と大日本印刷の研究チームは、薄型で伸縮自在なスキンディスプレイの製造に成功し、スキンセンサーで計測された心電波形の動画を皮膚上に貼り付けたスキンディスプレイに表示できるセンサーシステムを開発した。開発されたスキンディスプレイは、16×24個(画素数:384)のマイクロ発光ダイオード(マイクロLED)が薄いゴムシートに等間隔で埋め込まれている。全体の厚みは約1㎜で、繰り返し45%伸縮させても電気的・機械的特性が損なわれない。

販促企画会社と業務提携 ◆図書印刷

 図書印刷はこのほどCDG(大阪市北区)と業務提携に向けて協議を開始すると発表した。CDG社は消費者を起点とした販売促進ソリューションの企画・開発を強みとしており、店頭からオンラインまでをつなぐプロモーショナル・マーケティングの企画立案・実施をはじめ、これまで2,000社以上にわたる顧客企業の営業促進に向けた幅広い販促ソリューションサービスを提供している。また、最近導入が進んでいるSNSの活用やネット広告と連動した販促キャンペーンでも多くの取扱い事例が増加しており、消費者起点で立案・実施する効果の高いソリューションは、各業界のトップブランドを含む25業種以上の企業に導入されている。業務提携で販売促進分野で新たなニーズに応えていく。

教育図書の子会社設立 ◆図書印刷

 図書印刷は、2月2日、連結子会社「株式会社KGエデュケーションホールディングス」を設立したことを発表した。新会社は、教育図書・書籍・雑誌等の編集、出版および販売をはじめ、教材・教具・教育機器等の開発・制作と販売、通信教育の運営、進学・学習教室、語学教室その他各種教室の運営、学習・能力テスト、各種検定試験の研究開発、制作、販売および実施、あるいは教育に関するコンサルティング業など、教育に関する事業を中心に行う。

ルノアール複製画を販売 ◆共同印刷

 共同印刷は、印象派の巨匠ピエール・オーギュスト・ルノワール《二人の姉妹-テラスにて-》の高級複製画を限定200部のエディションで制作、販売を開始した。《二人の姉妹-テラスにて-》は、ルノワールが明るく軽やかな風景描写と女性の肌の滑らかな表現を見事に融合することで、新たな境地を切り開いた作品。

RWC2019を支援 ◆凸版印刷

 凸版印刷は、2019年9月20日から11月2日に開催される「ラグビーワールドカップ2019(RWC2019)日本大会」のトーナメントサプライヤー契約を締結した。さらに、今回新たに2017年度から2019年度におけるラグビー日本代表および女子日本代表のオフィシャルサポーター契約、昨年に引き続き2018年から2020年における国際リーグ戦「スーパーラグビー」の日本チーム「ヒト・コミュニケーションズサンウルブズ」のマッチスポンサー契約も締結した。

蓄光製品がバス時刻表に採用 ◆凸版印刷

 凸版印刷の蓄光製品シリーズ『LUMITOP(ルミトップ)』がこのほど、阪急バスに暗視下でも光る時刻表として採用された。郊外や山間部など夜間照明の少ない地域を中心にバス停10ヵ所に設置されている。『LUMITOP』は、太陽光や屋内光などの光エネルギーを蓄えることで、暗闇で青緑色に自己発光が可能な蓄光製品。十分に光を蓄えれば約12時間後に3mcd/㎡を超える残光性能を発揮する。耐水性と耐候性に優れるため、屋内・屋外の様々なシーンでの活用が想定される。

AI活用のマーケ推進 ◆フュージョン

 フュージョンは、AI(人工知能)によるマーケティング高度化を実現するため、機械学習を活用し、ビジネスや課題に合わせたオーダーメイドのAI予測モデルを構築するサービス「CRM Forecaster」の提供を開始した。「CRM Forecaster」は、顧客の過去の購買実績や属性情報などのデータから、未来の購買行動、施策の反応率などを予測する「AI予測モデル」を構築する。AI(人工知能)の活用で、より深い顧客理解を可能にし、CRM(顧客関係管理)施策の実現に貢献する。

タイルプリントに新デザイン ◆金羊社

 総合印刷会社の金羊社は、オーダーメイドのプリント壁タイル・床タイル・塩ビタイル製作や、オリジナルプリントタイルの製造・販売を行う「CRIOS(クリオス)」において、和柄のヘキサゴンタイル、デコラティブで色鮮やかなタイルやコーナーデザイン、45角のモザイクアートタイルなど、2018年の新ラインナップをリリースした。プリントタイルとは、タイルに絵柄をプリントし、表面に特殊なコーティングを施した建材。「CRIOS」では、これまでの焼き物のタイルでは、コスト・納期などを理由に実現できなかった多彩な表現を可能にしている。

大学冊子印刷の専門サイト ◆春日

 企画・デザイン・総合印刷事業の春日は2月6日、大学専門の冊子印刷・論文製本を手がける新サービス『大学専門冊子印刷ドットコム』を開始する。同サイトは卒業論文や学会報告書、学祭パンフなど大学で利用される印刷物を専門に取り扱う印刷通販サービス。これまで大学の印刷物は他の印刷物と同様の窓口で受け付ける印刷会社が一般的だった。しかし、研究紀要(教育機関や研究所・博物館などが定期的に発行する学術雑誌)や学会報告書・研究論文などの印刷物は、より専門的な知識や経験を必要とされる。

Sansanと提 ◆フライデーナイト

 サガシキ(佐賀県佐賀市)の枝吉宣輝社長はこのほど、グループ企業のフライデーナイト(東京都品川区)の代表取締役社長に就任した。また、Sansanと提携し「プリントマネジメント事業」を開始した。Sansanとの提携により、同社社内の印刷物を統括することで、品質向上やコスト削減といった全体最適を請け負う「プリントマネジメント事業」を展開する。今回の人事は、フライデーナイトが運営する印刷クラウドサービス「コーデンベルク」が、プリントマネジメント事業の中核を担う仕組みとなることから、サガシキとフライデーナイトのより一体感のある経営と、さらなるプリントマネジメント力の強化を図ることが目的。

上製本サービスを開始 ◆WAVE

 印刷のネット通販「WAVE」を運営するウエーブは1月25日、デザインデータを印刷・上製本加工し、冊子に仕立てて納品する「上製本冊子印刷」サービスの販売を開始した。上製本はハードカバー製本とも呼ばれ、製本した本文を、芯材の入った固い表紙でくるみ、冊子に仕上げる。本文の製本方法は、「PUR製本」と「合紙製本(レイフラット)」の2種類。印刷方式はそれぞれオフセット印刷・オンデマンド印刷をラインアップしている。

CTPのカーボンオフセット開始 ◆富士フイルム

 富士フイルムは4月1日から、完全無処理サーマルCTPプレートを対象に「カーボン・オフセット」を実施する。顧客は、同製品の購入・使用により、事業活動全体のCO2排出量の一部をオフセット(埋め合わせ)できるため、環境貢献につなげることができる。また同日、顧客と取り組む新たなCO2排出量削減活動「グリーン・グラフィック・プロジェクト」(「GGP」))を始動する。今後、「GGP」を通じて、「カーボン・オフセット」を実施した完全無処理サーマルCTPプレートの普及を図り、印刷業界の環境負荷のさらなる削減に貢献していく。

スマートファクトリー構想 ◆FFGS

 富士フイルムグローバルグラフィックシステムズは2月6日、東京・池袋のサンシャインシティコンベンションセンターで開催されたpage2018のスポンサーズセミナーで、『富士フイルムスマートファクトトリーコンセプト』の骨子を明らかにした。『利益を生む!ITを駆使してオフセット印刷とデジタル印刷を最大活用するには』をテーマにしたセミナーでは少部数化、単価下落、短納期化の印刷業界の課題を挙げ、一層の製造工程の自動化や早い経営判断、付加価値向上の必要性を訴えた。その上で、富士フイルムが提案する近未来のスマートファクトリーの構想を披露した。ワークフローシステム『XMF』を中核に、データの蓄積・解析とIT活用により営業・受注・製造・物流までが高度に自動化するフローの全体像を示した。また、デジタル印刷時代のコンセプトとして「連携」、「自動化」、「可視化」、「簡易化」のキーワードを挙げた。

沖縄県大宜味村と連携協定 ◆リコージャパン

 リコージャパンは、大宜味村と包括的連携に関する協定を締結した。リコージャパンが、地方創生に関する連携協定を自治体と締結したのは15件目。沖縄県内での締結は4件目となる。今後、両者は協定に基づき、多様な分野で互いの経営資源やノウハウなどを連携させて取り組み、大宜味村の地方創生・地域活性化を推進しいく。

輸出事業を取得 ◆設楽印刷機材

 設楽印刷機材はこのほど、スーパーファックス製品の輸出取引と付随する消耗品販売業務の事業を継承した。4月1日から輸出事業を開始する。スーパーファクスは事務用製本機器のメーカーとして知られ、海外マーケットは50か国に及んでいる。設楽印刷機材は事業譲渡により、スーパーファックス製品の海外市場における販売拡大を図る。

コルブス製本機械事業を継承 ◆ミューラー・マルティニ

 スイスのミューラー・マルティニはコルブス社(ドイツ)の無線綴じ機および上製本機事業を継承する。この決定には世界中の既設コルブス製本機械のアフターサービスおよびスペアパーツ事業が含まれる。コルブス社の製本機械事業は社員とその工場も含めて、ミューラー・マルティニの新しいグループ会社となる。また、コルブス社は現経営陣の下、パッケージおよびケースメイク事業、さらに部品製作や鋳造ビジネスに集中していく。

HPプリンタの販売で包括契約 ◆コニカミノルタジャパン

 コニカミノルタジャパンは、日本HPとの販売包括契約を締結した。日本HPは、世界でPC・プリンティング事業を展開するするHP Inc.の日本法人。この販売包括契約によりコニカミノルタジャパンは日本HP製品各種(PC、プリンター、大判プリンター)の販売を開始する。

インド販社を子会社化 ◆KOMORI

 小森コーポレーションはこのほど、インド販売代理店であるInsight Communication and Print Solution India社(Insight社)を子会社化すると発表した。Insight社は、デリーを拠点として2007年に設立され販売代理店として活動している。同社は、KOMORI印刷機械及びその周辺機器の販売を中心に販売量、収益を伸ばしており、インドにおける直近3年間のオフセット印刷機の納入台数で最大の市場シェアを獲得している。

セキュリティインキ会社を買収 ◆サンケミカル社

 DICの100%子会社であるサンケミカル社(米国・ニュージャージー州)は、紙幣や印紙、パスポートといった偽造防止用途に使用されるセキュリティ印刷用インキの製造販売を行うルミネッセンスホールディングス社(英国・エセックス州)を買収した。今回の買収により、ルミネッセンス社の技術力とDICグループが有するグローバルな販路を生かすことで、その地位をより強固なものにしていくとしている。

ホワイト500に認定 ◆SCREEN HD

 SCREENホールディングスはこのほど、経済産業省と日本健康会議が共同で実施する健康経営優良法人認定制度で、優良な健康経営を実践している企業として「健康経営優良法人~ホワイト500~」に認定された。同社は、グループの全役員・従業員が心掛けるべき行動規範を定めた「SCREENグループCSR憲章」の中で、「人権の尊重と働きやすい職場環境」の推進を掲げており、従業員が安心して働くことができる安全で健康的な職場環境の整備を約束している。

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