2017年度同人誌市場は817億円予測

前年比増で今後も拡大傾向

矢野経済研究所がこのほど発表した「オタク市場に関する調査」によると、2016年度の同人誌市場は、795億円で、前年比2.6%増となった。2017年度は817億円と前年比2.7%増と予測する。2016年度、2017年度ともにほぼ同水準で増加した。
矢野研の同人誌市場は、個人及び同好者を集めたグループが自費で出版する雑誌及びソフトウェア全般を指す。同人誌即売会、同人誌取扱店への委託販売、ダウンロード販売で流通しているものを対象とし、小売金額ベースで算出している。
2016年度の市場概況を見ると、即売会は縮小傾向にあるが、委託販売やダウンロード販売は好調であり、今後も拡大を予測する。
堅調に推移する同人誌市場は、国内だけでなく、海外も成長している。同人誌印刷を手掛ける印刷会社によると、夏と冬に東京ビッグサイトで開催される国内最大の同人誌即売会であるコミックマーケットには、海外からの出展者も多く、インターネットの通販サイトを通じて受注があるという。ネット通販の拡大により、原稿をデータ入稿すれば、当日、会場で荷物を受け取ることが出来る。海外からの運搬費の削減で、国内の同人誌印刷サイトを利用している。
一方で、海外の作家が日本のクオリティを求めて発注するケースもあるという。多言語対応し、決算方法を充実させることでこうしたニーズを取り込んで、市場を拡大させることも今後さらに期待できる。しかし、輸送に伴うトラブルは尽きない。そこで、海外の印刷会社との提携の動きも見られる。特に韓国の印刷会社と日本の印刷会社との間で、同人誌印刷の相互連携の話も出ている。
問題となるのは品質の統一。顧客の求める品質に安定的に答えていくために、こうした海外の印刷会社同士の品質の平準化が今後の課題となる。

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