業界の動き【2017年10月】

活版印刷の体感イベント盛況 ◆長崎工組

長崎県印刷工業組合の青年部は、9月9日、長崎市立図書館(長崎市興善町)と共催で、活版印刷の体験イベント「としょかんde活版印刷 本木昌造からのおくりもの2017」を開催した。本木昌造顕彰会の後援を得て開催される同イベントは、ペーパーコースター作成体験とオリジナル便せん作成体験の2つのワークショップを用意。参加者は、1回約10分または20分と手軽に活版印刷を体験した。

人材力支援事業を受託 ◆東京グラフィックス

東京グラフィックサービス工業会は関東複写センター協同組合、首都圏ポスティング協同組合と総合人材サービス会社のマンパワーグループとコンソーシアムを組み、東京しごと財団より、事業分野別経営力向上推進機関に都の「団体課題別人材力支援事業」を受託した。今回の受託を受け、東京グラフィックスコンソーシアムは、印刷関連業界のイメージアップ・採用支援や育成・定着支援、雇用環境整備、業界内への普及啓発を進めていく。

大賞は『シベリア(三部作)』 ◆自費出版文化賞

日本グラフィックサービス工業会主催・日本自費出版ネットワーク主管の「第20回日本自費出版文化賞」の最終選考会が9月6日、東京都武蔵野市の吉祥寺東急REIホテルで行われ、応募総数566作品の中から、大賞1作品、部門賞7作品、特別賞6作品が選ばれた。表彰式は10月7日、東京都新宿区のアルカディア市ヶ谷で行われる。大賞の『シベリア(三部作)』は、第一部『白墓の丘』、第二部『望郷の風雪無常』、第三部『追悼の華』の三冊で構成される。敗戦からシベリア収容所での労働を描いた作品。自分史に基づいて書かれたもので、旧日本の階級制度の名残りをもつ仲間との生活、民主化との距離感などがまとめられている。

事業分野別経営力向上推進機関に ◆JAGAT

日本印刷技術協会が8月18日付で「中小企業等経営強化法」(平成28年7月1日施行)に基づく「事業分野別経営力向上推進機関」として認定され、その認定式が9月14日に経済産業省で執り行われた。認定式では同省コンテンツ産業課の山田仁課長から、JAGATの塚田司郎会長に認定書が公布された。同課が管轄する印刷・出版・アニメ・ゲーム産業では初の認定機関となる。

ビッグサイト問題で声明 ◆日展協

日本展示会協会は東京オリンピック開催に伴う東京ビッグサイトの使用制限に対し、このほど5回目の公式声明文を公開した。東京オリンピックのメディアセンターとしての利用が予定されている東京ビッグサイトは、2020年5月から9月まで完全に閉鎖される。また、ビッグサイトの7割を占める東展示棟が2019年4月から2020年11月までの20ヵ月にわたって展示会等での利用ができなくなる。日展協では232本の見本市が中止になり、中小企業をはじめ7万8,000社の出展社が展示会等で見込まれる2兆円の売上を失うとしている。日展協では解決策として①ビッグサイトと同規模の仮設会場(10万㎡)を首都圏に建設する、②放送施設をビッグサイト以外に建設する、の2点を提言している。

会長に辻 重紀氏 ◆プリデジ協

プリプレス&デジタルプリンティング機材協議会は8月29日に理事会を行い、会長職の退任を表明した真茅久則会長(富士ゼロックス取締役常務執行役員)に代わり、辻重紀氏(富士フイルムグローバルグラフィックシステムズ代表取締役社長)を会長に選任した。辻新会長は「発足から42年になる当会だが、デジタル技術が急速に進んでおり、スピード感をもって対応しなくてはならない。オープンに議論しながら業界に貢献していきたい」と抱負を述べた。また、来年7月に開催のIGAS2018について「主催団体の一つとして総合的で革新的な展示会としていきたい」と意気込みを語った。

年賀葉書25億8,600万枚発行 ◆日本郵便

日本郵便(株)はこのほど、2018(平成30)年用年賀葉書の発行枚数を発表した。当初発行枚数は25億8,600万8,000枚(前年比2億6,728万8,000枚減)。無地(四面連刷)は10月13日から前売り渡しを行う。お年玉付年賀葉書の単面無地は3億6,080万枚。四面連刷は4億8,200万枚を発行する。

工組パンフを全面刷新 ◆愛印工

愛知県印刷工業組合は、さらなる組合加入社増強を目指し、工組の活動内容や加入のメリットを紹介したパンフレットを全面刷新した。全面刷新に伴い、ブランデイング委員会(荒川壮一委員長)は、コンセプトテーマを「経営のあるべき姿を知り、多くの仲間たちと情報を共有し、お客様や働く社員に喜ばれる会社づくり」として作成。未来に向い、会社をさらに発展させたい人や、業界の最新情報を知りたい人をターゲットに、有益な活動内容や加入のメリットを具体的に紹介している。

新理事長に井上光夫氏 ◆栃木工組

栃木県印刷工業組合は8月末時に役員2名が欠員したことから、9月6日、臨時理事会を開催し、役員を選任した。▽理事長=井上光夫氏(新任、(株)井上総合印刷)▽副理事長=市川栄二氏(新任、美ツ和印刷(株))、阿部博氏(新任、晃南シール印刷(株))▽専務理事=小山研一氏((有)赤札堂印刷所)▽常務理事=長谷川孝氏((有)好文社)

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