米・動画配信サービスNetflix日本に参入

競争が激化する動画配信サービス

アメリカの動画配信サービスを行っているNetflix(ネットフリックス)が、9月から日本向けサービスを開始した。Netflixは定額制の映像配信サービスで、もともとDVDレンタルと販売のWebサイトで起業しているため、豊富なコンテンツ(10万種類、延べ4,200万枚のDVDを保有しているとされている)が特長の一つだ。最近は、オリジナルコンテンツ(オリジナル作品)の制作も話題。日本市場向けでは、芥川賞を受賞した『火花』の映像化と世界独占配信を発表したほか、フジテレビ『テラスハウス』では独占プレミア配信や共同制作の業務提携を結ぶなど注目を集めている。
Netflixの創業は1997年。2010年にカナダでの動画配信サービスに参入したのを機に、ストリーミングサービスをスタート。現在は、約50カ国5,300万人以上の視聴者をもち、1ヶ月あたり延べ20億時間もの映画やドラマなどを配信しているという。すでにアメリカの全インターネットトラフィックのうちの3割以上をNetflixのストリーミングが占めるとされている。
日本においては、今回のNetflixの参入により動画配信サービス市場が激化するとみられている。アマゾンも9月からサービスを開始した他、TSUTAYAをもつカルチュア・コンビニエンス・クラブも動画配信と宅配レンタルをセットにしたサービスをスタート。つまり、すでにあるHuluやdTVも加え、動画配信サービス企業は一気に拡大したといえる。
"ストリーミングサービスをめぐる競争が激しさを増すにつれ、さまざまな面で厳しい競争を強いられている"と述べているNetflixでは、データマイニングを活用し、個人の嗜好にあったコンテンツをいかに届けるかに重きをおいた戦略を敷いている。今後のストリーミングサービスの進化に注目だ。

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