フリーマガジン『R25』休刊へ

デジタルデバイスニーズ増加でWebメディアへ統合

フリーペーパーの一大ブームを作るきっかけともなったリクルート発行の『R25』が、9月発行号を最後に休刊する。『R25』は、30歳前後のビジネスマン向けフリーマガジンとして2004年7月に創刊。発行部数はピーク時には55万部ともいわれていた。
最近では、Webサイト『webR25』やスマートフォンアプリなど、読者の閲読スタイルに合わせて多様なメディアを展開。今回の休刊理由についても、昨今のスマートフォンを始めとするデジタルデバイスからのアクセスが著しく増大していることを理由に挙げている。
休刊後の2015年10月以降は、フリーマガジン『R25』を『webR25』とブランド統合し、『R25』はデジタルデバイスでの情報提供を主軸にしたメディアへとリニューアルする。フリーマガジン『R25』は、2015年9月24日発行号をもって休刊するが、特別号などの発行は継続する。またブランド統合後は、従来の「ニュースコラム型コンテンツ」に加え、フリーマガジンで届けてきたストック性の高い「特集型コンテンツ」も提供。現在、Web上では、『R25』と女性向け情報サイト『L25』が配信されているが、『R22』や『R40』など30歳前後のビジネスマン以外の読者向け兄弟姉妹メディア展開も行っていく。
創刊から11年目の休刊となるが、この間、様々に変化をみせてきた『R25』。当初、週刊で発行していたサイクルも月2回刊となり、今年4月からは月1回刊になっていた。昨年には、体裁や情報内容のリニューアル化を図り、これまでの"つまみぐい"的な雑多な情報発信から、ワンテーマ特集型へ切り替えていた。しかし、やはり『R25』の最たる戦略は、限られたターゲットへの"つまみぐい"的情報発信であり、それが最も生きるWebメディアへの転換は自然な流れとも受け取れる。

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