スマートフォン広告市場3,000億円超える

PC向け広告からスマホ向け広告へシフト進む

サイバーエージェントの連結子会社であるCyberZと、シード・プランニングが共同で行った「2015年 スマートフォン広告市場動向調査」によると、2014年のスマートフォン(以下、スマホ)広告市場は、3,008億円(対前年比162%)に拡大した。
スマホ広告市場を押し上げた背景については、国内のスマホ普及率が過半数に達し、ユーザーのインターネット利用がPCからスマホへ本格的にシフトしたということがある。その結果として、ソーシャルメディアをはじめ、eコマースや動画・ゲームなどについても、PCよりも、スマホを経由して利用する割合が上回った。またスマホの特性を活かした広告媒体や広告フォーマットが登場したことで、スマホ向け広告商品が多様化し、広告主のスマホにおけるプロモーション環境が大きく改善された。
2014年のスマホの広告商品別市場規模は、検索連動型広告市場が1,200億円(前年比140%)、ディスプレイ広告市場が1,648億円(前年比193%)、成果報酬型広告市場が160億円(前年比109%)だった。最も成長率が高かったのはディスプレイ広告市場で、全体に占める構成比は前年の46%から54%へ拡大した。
ディスプレイ広告の伸長は、従来のPCインターネット広告向けの大手広告主によるPCからスマホへと広告予算のシフトが進み、大手ソーシャルメディアが提供する新しい広告フォーマットや動画広告、フィード型ネイティブ広告など広告商品も充実してきたことが背景にある。特にソーシャルメディア広告は、ユーザーの属性や嗜好、興味に応じた細かなターゲティグ広告の配信ができることから広告主の出稿が急増した。
2015年も引き続き、ネット広告費についてはスマホ広告へのシフトが続くことが予想され、広告市場予測は3,903億円としている。

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