同人誌市場は2.2%増もデジタル化の流れ

平均消費額はアイドル市場が最高

景気動向への影響に強い「オタク」市場は印刷業界でも一部の企業の売上を支える事業領域になりつつある。
矢野経済研究所が発表した「オタク」市場に関する調査結果2014によると、2013年度の市場規模はアダルト関連の縮小傾向が続くものの、トイガン(エアガン、モデルガン)、アイドル、ボーカロイド(音声合成技術及びその応用ソフト)市場などが前年度比で2割程度成長し、全体的に好調に推移している。同人誌、プラモデル、フィギュア、鉄道模型、プロレス、コスプレ、オンラインゲーム等、19分野別で一人当たりの年間平均消費金額を算出したところ、「アイドル市場」が94,738円と最も高額で、市場拡大に貢献していると推察している。
印刷関連のビジネスに特に関わる同人誌市場は、前年度比2.2%増の732億円と推計。なかでもダウンロード販売が好調に推移して市場を牽引しているという。年2回、東京ビッグサイトで開催される同人誌即売会「コミックマーケット」をはじめとするイベント参加者は50万人以上と依然として多い。
同人誌印刷は小ロット短納期なものという印象だが、100冊や200冊単位でオンデマンド印刷に適したものが多い。また、印刷通販で同人誌印刷を受注する印刷会社では人気作家からの発注で、1,000から2,000冊の案件もあるという。同社はサイト開設後、売上を堅調に伸ばしており、同人誌印刷が無視できない市場に育ちつつある。
同人誌の受注形態としては、これまで同人誌印刷をメインに展開していた印刷会社だけでなく、印刷通販スタイルによるWeb発注も顕著になっている。その要因としては、若年層の情報収集の場がWebに移行していることが挙げられる。自ら検索するだけではなく、SNS経由で友人から紹介されるなど、発注先の選び方も変化し始めている。

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