クラウド向けITサービス市場は2,024億円

クラウド以外のITサービスは減少へ

IDC Japan株式会社によると、2013年の国内クラウドサービス向けITサービス市場規模は2,024億円で、前年比37.8%増となった。同市場は、今後もクラウドの発展と共に成長を続け、2018年には6,636億円規模になると予測している。同社調査のクラウドサービス向けITサービスとは、コンサルティングや運用サービスなど、ベンダーの知識及び知見に基づき人的能力を提供するITサービス。
現在、国内経済の成長、金融機関や官公庁及び自治体における大型投資案件など、国内ITサービス市場は堅調に推移している。しかし、既存システム領域に対する投資に関しては抑制傾向が強いということもあって、ITの効率化を促進するという目的のもと、クラウドへのニーズも強まっている。そうしたことを背景に、クラウドの発展に伴うクラウドの導入・利用を支援するクラウドサービス向けITサービスの需要も高まってきているのである。
クラウドの導入による効果が最も期待されているのが、コスト削減にある。クラウド市場では、システム構築、特にインフラ領域では工業化が進むとともに、市場関係者間でのノウハウの共有が急速に進んでいる。クラウドサービス向けITサービス市場は、ユーザー需要が高く、今後の成長が見込めるが、ベンダーに対してはベストプラクティスを用いたサービス提供の効率化が求められているとも指摘している。
クラウドの普及に伴い、2014年には、それ以外のITサービス市場が縮小へと向かっているとされ、インターネット社会の進化の速さを感じさせる。クラウド関連の市場は、まだ限定的とされているが、確実に成長しているのはクラウド関連である。そのため、関連ベンダーは、既存事業に固執しない新規事業開拓が生き残りと成長には必要であるとされている。

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