東芝がグーグルOS搭載のPC発売

3万円を切る価格、米国でシェアを拡大中

東芝は1月7日から10日までの4日間、米国ラスベガスで開催された世界最大の家電見本市「2014 International CES」で、グーグル社のOS「Chrome OS」を搭載したノートブックパソコン「Chromebook(クロームブック)」を出展した。13.3インチディスプレイ搭載で厚さ0.8インチ。今年2月16日から米国で発売を開始し、破格の279ドル、日本円で3万円を切る価格で販売する。
デルやHPなどは先行してChrome OSを搭載したPCを販売しているが、国内メーカーでChrome OSを搭載するのは東芝が初めて。Chrome OSはオープンソースライセンスに基づいて提供されているパソコン用の基盤システムで、新しいウィンドウシステムが搭載されている。
これまでのパソコンOSはマイクロソフトのWindowsが独壇場だった。しかし、スマートフォンやタブレットPCの新たな電子端末に搭載されているのはアップル社のiOS、グーグル社のAndroidがほとんど。携帯型端末でWindows OSのシェアは低い。
米調査会社NPDでは、Chromebookが米国の300ドル以下のPC市場で、20~25%のシェアを占めるという。とくに教育機関向けプログラムでの採用が進んでいる。マイクロソフトにとってはかなりの脅威となるはずだ。
Chrome OSのアプリは当初、オフラインアプリの不足からオンラインのクラウドで提供されていたが、現在、米国ではオフラインでも十分使える環境が整っている。従来型のWindows OS搭載のノートパソコンだけでなく、タブレットPCも競合相手になってきそうだ。
端末の進化は止まらない。Chrome OS搭載パソコンは日本での発売も近づいているとの情報もあり、様々なデータを扱う印刷業界でもChrome OSの動向は抑えておく必要がありそうだ。

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