企業の動き【2013年7月】

桜井菊全水なし仕様機を導入 ◆北東工業

印刷通販の「プリントビズ」を展開する北東工業は、5月に開催されたJP2013会場で、桜井グラフィックシステムズの菊全判4色機「OLIVER496」(水なし仕様機)の導入を発表した。JP2013の桜井グラフィックシステムズブースでは、北東工業の東條社長、桜井グラフィックシステムズの桜井隆太社長、東レ印写システム販売部の藤井悦生氏、都インキの山本満係長が集まり、「オリバー496SD」の性能をPRした。

台湾メーカーとLSI共同開発 ◆大日本印刷

大日本印刷はこのほど、台湾に本社を構えるノートパソコンやタブレット端末の製造受託大手のQuantaComputer社とカラーマネジメント用LSI(大規模集積回路)の共同開発で業務提携を締結した。大日本印刷は2009年にデジタルサイネージ推進本部を発足。アナログで培ったノウハウやグループ企業との連携、関連会社との協業によるデジタルサイネージのPDCAサイクル、多業種とのジョイントビジネスを強みにソリューションを展開している。

米・大手販社がCTP取扱い ◆富士フイルム

富士フイルムグループのFUJIFILM NorthAmerica Corporationは、5月23日、米国・印刷機材販売会社のxpedx(エクスペデックス)と、富士フイルム製CTPの全面的な販売開始に合意した。エクスペデックス社は、世界最大の製紙会社インターナショナルペーパー社の販売・物流子会社。プリンティングソリューション、ファシリティーズソリューション、パッケージングソリューションの3つの事業部を持ち、従業員約6,000名、全米に80の物流拠点を有する。今回富士フイルムが協業を図るのは、最大の事業部であるプリンティングソリューション。同事業部では、オフセット印刷、デジタル印刷、ワイドフォーマット、フレキソなど、幅広い分野の印刷関連機資材を取り扱っている。

中国にWeb to Print ◆サイバーネット

サイバーネットは、今夏、中国市場向けにインターネットで名刺を受発注するウェブ・トゥ・プリントシステムの販売を開始する。システムはエイシスが開発。日本の高い名刺組版と、多品種・小ロット印刷の効率化を提供していく。ウェブ・トゥ・プリントによる効率化と、洗練された組版品質は、中国の印刷会社にも受け入れられると判断。当初は、中国でビジネスを展開する日本国内ベンダーや、サイバーネットが取引する中国の印刷会社経由で販売していく。

大量部数の通販開始 ◆アイカ

アイカは6月10日から新事業として印刷ネット通販「良安・リョウアン」を開設した。アイカグループは、輪転機10台、多色枚葉機7台の印刷設備に加え、各種製本設備を保有する。新たにオープンした「良安」では、同社の高い生産能力を活かしたオリジナル商品「チラシ王」と「激安フリーペーパー王」を主軸に大量部数の総合印刷通販サービスを展開していく。 http://www.ryoan.net/

電子書籍のセミナー盛況 ◆SHOWA会

ショーワのユーザーによるSHOWA会の「聞かなきゃ損する!」セミナーが、5月24日、水道橋駅近くの西神田コスモス館で開催された。セミナーでは、富士フイルム㈱山崎晋氏が「一歩先にEPUBを勉強しよう」をテーマに、電子書籍市場の現状と電子書籍と印刷を連携させた新しいビジネスについて解説。続いて、富士フイルムイメージングシステムズ㈱が「クラウドサービスの活用でDTP業務を(安全に)効率化」を演題に講演した。

インクジェットが伸長へ ◆インフォトレンズ

調査会社のインフォトレンズは、5月22日、東京都港区の東京カンファレンスセンター・品川で開催した「プロダクションデジタル印刷/POD市場コンファレンス2013」で、今後、インクジェットと液体トナーを合わせた「リキッド系」のデジタル印刷機が急速に成長すると予測した。カンファレンスでは冒頭、米国インフォトレンズ社グループディレクターのジム・ハミルトン氏が「世界視野によるプロダクションデジタル印刷市場」をテーマに講演。2012年のデジタル印刷機の導入台数はモノクロ機が減少、カラー機が微増にとどまる一方、連帳式のインクジェット機が2009年以降、導入が進んでいると報告した。また、2020年には半裁判のオフセット印刷機に変わり、「リキッド系」のデジタル印刷機が普及するとの見方を示した。また、2011年の段階で、インクジェット方式によるカラーの出力枚数は2,600億枚で電子写真方式に及ばないが、2016年の段階では7,250億枚に達し、電子写真方式と逆転するとも予測した。

大手金融と信用枠で合意 ◆コダック

イーストマン・コダック社は6月21日、経営再建後の信用枠として最大8億9,500万ドルを設定する件で、J.P.モルガン、バンクオブアメリカ・メリルリンチ、バークレイズの大手金融機関3社と合意に達したと発表した。シニア担保付タームローンは最大6億9,500万ドルで、上記3社の関連会社がその幹事会社を務める。この期限付き融資に加え、同関連会社は新たなシニア担保付資産担保型の回転信用枠として最大2億ドルの融資の幹事会社も務める。この信用枠のうち1億3,000万ドルを拠出することも、一定の条件が満たされることを前提に約束した。この包括的融資により、コダックは経営再建後、現在のシニアおよびジュニアDIP(再生型)融資枠のもとで有担保債権者へ返済を行い、米連邦破産法第11章(チャプター11)からの経営再建に資金を充当する。

ダイレクトドライブで見学会 ◆マンローランド

マンローランドダイレクトドライブ見学会が、6月4日、東京都渋谷区の真興社で開催され、ユーザーをはじめ印刷関連会社が多数出席して行われた。2012年にローランド700ダイレクトドライブを導入した同社がマンローランド製印刷機の第一号を導入したのは1996年。現在は4台の印刷機全てがマンローランド製で、そのうち3台がダイレクトドライブになっている。

フレキソ分野で技術アワード ◆GMG

GMGは、GMG OpenColorによりFTA(フレキソ印刷技術協会)のプリプレス・グラフィックス部門で権威ある2013FTAテクニカルイノベーションアワードを受賞した。この受賞は、カリフォルニア州サンディエゴで4月28日から30日まで開催されたFTA年次フォーラムとINFO FLEX展示会での祝賀式典で発表されたもの。GMG OpenColorは、印刷されたインクの色の見え、特に相互のインキ上に印刷された‘オーバープリント’の色評価を正確に予測するための革新的プルーフィング技術。

こども科学館の命名権を取得 ◆コニカミノルタ

コニカミノルタは「八王子市こども科学館」(東京都八王子市)のネーミングライツ(命名権)を取得。愛称を「コニカミノルタ サイエンスドーム」に決定した。1989年の同科学館の開設当初より、同社はプラネタリウム機器を納入してきたが、今年3月、八王子市が募集を開始した同科学館のネーミングライツ・スポンサー契約に応募した。同社は1963年に八王子市に技術開発の中核拠点を開設以来、地域交流を目的とした活動を継続的に展開している。

電子ブック10周年記念で特典 ◆コトブキ企画

コトブキ企画はデジタルブック作成システム「My PAGE View」が今年で発売から10周年を迎えることから、「My PAGE View クラウドプラン」の全コースの初期費用を無料にするキャンペーンを実施している(クリエイターズプラン・制作代行プラン除く)。キャンペーンは7月末日まで。

凸版の電子書籍子会社を取得 ◆出版デジタル機構

出版デジタル機構は、凸版印刷の子会社であるビットウェイの全株式を取得し、完全子会社化することに合意した。電子出版市場は国内外の電子書店事業者が次々と新規参入し、サービスを拡大する一方で、電子出版事業の制作にはまだ投資負荷が大きく、複数フォーマット、多種類の書誌データからはじまり、許諾、校正、校閲にも多大な労力とコストがかかっている。しかし、読者ニーズの面から、コンテンツと配信、流通網の拡充は急務。この緊急性を認識した上で、凸版印刷と協議を重ねた結果、今回同社の保有する子会社の一つであるビットウェイの全株式を買い取り、近い将来統合することを前提に、完全子会社化して対応の速度を高めることにした。

高級複製を販売 ◆共同印刷

共同印刷は、上村淳之画伯の傘寿を記念した高級複製画「四季花鳥図」を限定300部のエディションで制作し、販売を開始した。本作は、2010年にオープンした大阪新歌舞伎座の緞帳のために描かれた作品。平城山(ならやま)にある画伯のアトリエの庭を訪れる小鳥たちと季節の移ろいが、優しく温もりのある銀地一色を背景に、愛情を込めて描かれている。額は画伯の監修による一点一点手作りの高級木製銀泥額で、この華やかで上品な、心安らぐ珠玉の花鳥画の魅力を一層引き立てている。

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